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AI時代の選挙対策について語る

こんにちは、杉崎(@sugizaki_web)です。

とある市議会議員の方のSNS投稿が目に留まったので、今日はその話をしていこうと思います。

かなり鋭い現状認識だと思ったんですよね。

実際、総務省の「令和7年版情報通信白書」によれば、日本での生成AIサービスの利用経験率は2023年度の9.1%から2024年度には26.7%へと急増していて、20代に限れば44.7%が利用経験を持つので、この流れが選挙に向かうのは時間の問題と言えます。

2025年の東京都議選では「チャッピーのDeep Research機能を使って候補者の経歴・実績・主張を比較するレポートを作らせた」という有権者の体験記がnoteに投稿されましたし、参議院議員の10年の活動実績をAIで可視化する「選挙10年スコープ」のようなサービスも登場しているので、選挙がより身近になっているなと感じますね。

で、先ほどの投稿にはもう一段階、踏み込んでおくべきポイントがあると感じたので、僕は補足として『その発信は、ブログやnoteでやらないと意味がない』と引用させて頂いたんですけど、どういう事なのか、深掘りしていきます。

SNSの投稿では不十分?

生成AIは、ユーザーから投げかけられた問いに対して、ウェブ上に存在する膨大な情報の中から関連性の高いものを拾い上げ、整理し、回答として返すのですが、このとき、AIが優先的に参照するのは「AIが文脈と意味を正確に読み取れる情報」なんですね。

端的に言うと、タイトルがあり、見出しがあり、本文が論理的な流れで書かれている情報ということ。

ひとつのページの中で、何についての話なのか、どういう主張なのか、どんな根拠があるのかが明確に読み取れる情報をAIは処理しやすく、引用しやすいのです。

であるならば、SNSの投稿がAIに引用されにくいのは何となくわかりますよね。

突発的で気まぐれな投稿、長文や短文が織り混ざった投稿、感情のままに書き殴った投稿から、あなたという人物の信念や思想を断定するのは、困難を極めます。

なので、いくらタメになる情報をSNSだけで投稿し続けても、AIに拾われにくい(検索結果に表示されにくい)わけです。

ただ、SNS全般がAIに無視されるかと言ったらそうではありません。

実際、RedditやLinkedIn、YouTubeのコンテンツはAIに頻繁に引用されてますしね。

特に「Perplexityや ChatGPTはLinkedInを頻繁に引用するため、思考のまとまった長文投稿やLinkedIn記事を書く価値がある」とも指摘されていますから、一概にSNS投稿は無駄だとは言いません。

ですが、AI時代の検索に拾ってもらうには効率が悪すぎるという話です。

ブログやnoteがAI時代の選挙対策になる理由

SNSと違い、ブログやnoteには、情報を整理して届けるための構造が最初から備わっています(noteはSNS色が強いですが、ここでは深く触れません)。

タイトルで主題を示し、見出し(H2、H3)で話や論点を区切り、本文で詳細を展開する。そして、カテゴリやタグで分類し、関連記事同士をリンクでつなぐこともできる。

AIはテキストをセクションや段落の単位で分割して処理するので、明確な見出しはAIにとって「この後に続くテキストの主題はこれだ」というシグナルとして機能してくれます。

つまり、同じ内容を発信するにしても、Xに書くのとブログに書くのとでは、AIに拾われる確率がまるで違うという事です。

近い将来ですが、選挙が近づくたびに「○○市の市議会議員で、子育て支援に力を入れている人は誰?」「○○市の議会で、財政改革について具体的な提案をした議員は?」といった問いを、有権者がAIに投げかけるのが当たり前になるはずです。

そのとき、AIが参照できる情報がXの断片しかない議員と、整理されたブログ記事が何十本もストックされている議員とでは、回答の中での扱われ方に圧倒的な差が出るのは分かりきってます。

ブログを開設しない手はありませんね。

「人に読まれる」だけの時代は終わった

これまでの情報発信は、投稿した瞬間にどれだけ多くの人の目に触れるかが勝負だった感がありましたよね。

投稿がバズるかどうか、リーチが伸びるかどうか。それが発信の成果を測る物差しだったりしましたが、AI時代の情報発信はそうじゃないんです。

今この瞬間に何人が読んだかよりも、必要なときにAIが正確に引用できる形で情報が残っているかどうか。そちらの方がはるかに重要になってくる。

もちろん何でもいいからブログ記事を書いたらいいってものでもありません。

AIの引用確率には、閲覧数とは別に「ドメインの信頼性」「被リンク数」「著者の専門性」といった権威性のシグナルも影響しますから。

ブログを書くだけでなく、書いた記事が他のページから参照され、著者として一貫した発信を続けることで信頼性が蓄積していく、という長期的な視点も必要です。

それでも、構造化されたブログ記事はXの断片的な投稿より圧倒的に有利なスタート地点に立てる、という事実は変わらないので、やはり書くべきだと個人的に思います。

情報発信の目的が「人の目に直接届けること」から「AIの情報源として蓄積すること」へと意味が拡張されつつある。

この変化に気づいている議員と気づいていない議員とでは、これから訪れる選挙で見える景色がまったく違うものになるはずですよ。


と、ここまで選挙や議員の話として書いてきたが、本質的にはあらゆる分野の専門家、経営者、フリーランスにも同じことが言えます。

自分の専門性や実績を、AIが正確にまとめられる形で蓄積しているかどうか。それが、これからの時代における信頼の基盤になっていきますからね。

「AIに見つけてもらえる自分」を、今から設計しておくことは、決して大げさな話ではなくブログを一本書くところから始まります。

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