こんにちは、杉崎(@sugizaki_web)です。
政治家を目指すと決めた人が、最初にやることはだいたい決まっています。
- 政治塾に通う
- 政策を勉強する
- 選挙ボランティアに参加する
- 有名な政治家の著書を読む
- 地元の有力者に挨拶に行く
どれも間違いじゃないです。知識は必要だし、人脈も武器になる。政策を語れない議員より、語れる議員のほうがいいに決まっていますからね。
十分な知識を身につけてから地域に出ていこう。人脈ができてから動こう。党の後ろ盾ができてから動こう。そういう考え方でしょうけど、僕はオススメしません。
そんなことはしなくていいから、さっさと立候補しろ、です。
「準備が整ってから動く」という思考・発想は、やめた方がいいですよ。
準備期間中は、あなたに対する信頼は育ちませんからね。時間がもったいない。
準備が整ってから動く人
選挙は知名度の戦いだと言われます。それは半分正しくて、半分間違っていると思います。
正確には、選挙は信頼の戦いです。
誤解を恐れずに言えば、知名度は金で買えるんですよ。
選挙直前にポスターを大量に貼り、チラシを配り、SNS広告を打って、選挙プランナーを雇って、駅前で名前を連呼し頭を下げれば、認知はされるでしょう。大きな組織の支援を受ければ、組織票という形で票も集まるかもしれません。
ですが信頼は、金で買えません。
時間をかけて、コツコツと日々の地道な活動を続け、日常を積み重ねた人間にしか生まれない。
政策や党派よりも、「この人を信頼できるか」という判断が投票行動を促すんです。
人は、知らない人間を信頼しない。これは当たり前のことですが、選挙という文脈では忘れられやすいんですよね。
有権者にとって、選挙直前に急に現れた候補者は「知らない人間」なわけじゃないですか。
どれだけ立派な政策を掲げていても、どれだけ流暢に演説しても、顔を見たことがない人間への票はなかなか入らないのが現実で。
逆に、一年以上前から地域で顔を見せ続け、情報発信を怠らなかった人間は、投票日までに少なくとも「知っている人間」にはなってます。
名前を見たとき、顔が浮かぶ。声を聞いたことがある。あの人がこんなことを言っていた、という記憶を住民の頭の中に残せるのは強いですよね。
選挙直前の数ヶ月でこの差は埋められません。
準備している間に、本当に必要なものを育てる時間を失ってるということです。
信頼は時間をかけた人間にしか生まれない
知識は詰め込もうと思えば、いくらでも詰め込めることができます。
政策の勉強なら、集中すれば数ヶ月でかなりのレベルに達しますし、政治塾なら体系的なカリキュラムで効率よく学べるでしょう。
議会の仕組みや条例の読み方も、独学で身につくものがほとんど。
ですが、信頼は一日二日で得られるものじゃない。
有権者が議員に対して持つ最大の不信の一つは、「選挙のときだけ現れる」という感覚です。
これは裏返せば、選挙前から継続的に顔を見せ続け、発信を怠らない候補者が、圧倒的に有利な立場に立てるということでもある。
具体的に考えてみましょう。
ある候補者が、選挙の一年前からブログを週一回更新し始めたとします。
地域の道路の傷みについて書いたり、地元の小学校の統廃合問題について自分の考えを書いたり、議会の傍聴に行って、そこで感じたことを書いてみたり。
すると、一年間で50本の記事が積み上がる。それを読んだ人は、その候補者の考え方が手に取るように分かりますよね。
どんな問題に関心を持っているか、どういう論理で物事を考えるか、どれほどの気持ちを町に対して抱いているか。
言葉の端々から人柄も見えるので、投票日に名前を見たとき、その人はやはり「知っている人間」になる。
完全無所属であっても、自分の考えを普段から発信してれば、地元の名士にだって勝てる土壌は十分に作れるということです。
時間をかけてコツコツ発信することの大切さが良く分かると思います。
金なし、コネなし、地盤なしで勝てる条件は一つ
では具体的に何をすればいいのか。
地域の課題に対して、自分の視点で継続して発信し続けること、これだけです。
ただし、発信の中身には条件があって。
「地域のために頑張ります」という言葉は誰でも言える。「子どもたちの未来を守ります」という言葉も誰でも言える。
そういう言葉は、読んだ人の記憶に残らないので注意が必要です。
なぜなら、誰もが言うから。誰でも言えてしまうから。
記憶に残るのは、具体的な問題に対するあなた独自の意見です。
例えば、空き家問題について発信をするなら、
うちの町では今空き家が増え続けている。
市の調査では○○件が管理不全の状態にあると報告されているが、実際に地区を歩くと、調査に上がっていない物件がいくつも目につく。
行政は空き家対策法に基づく指導を行っているが、指導から解体や活用に至るまでのプロセスが遅く、近隣住民が不安を抱えたまま何年も放置されているケースがある。
私は、この問題の核心は予算ではなく、担当部署の権限と民間事業者との連携の仕組みにあると考えている。
議員になったら、まずその仕組みを条例レベルで整備することに取り組む。
と、このような投稿をすれば、読んだ人の記憶に残りますよね。
それが正しかろうが間違っていようが、ぶっちゃけどうでもいいんですよ。重要なのはそこじゃないので。
賛否が分かれても良くて、むしろ賛否が分かれるくらい具体的な意見のほうが発信者の輪郭が見えてきていいんです。
媒体も問いません(可能ならブログがいいですが、SNSでも紙のニュースレターでもOKです)。重要なのは媒体ではなく、継続と中身ですからね。
金がなくても発信はできます。
コネがなくても発信はできます。
地盤がなくても発信はできます。
完全無所属で、なんの後ろ盾もない人間が、地道な情報発信だけで議席を取ることは現実に可能です。
今日から始めて、選挙当日まで情報発信を続けてみてください。準備が整うのを待つ必要はありません。
今日から発信を始めた人間が、一年後に最も準備の整った候補者になっているはずです。







